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文鳥 (小説)[ぶんちょう]
「文鳥」は夏目漱石の小説である。1908年(明治41年)6月13日から21日に、『大阪朝日新聞』に掲載され、『ホトトギス』の明治41年10月号に転載された。1910年(明治43年)5月、「夢十夜」「永日小品」「満韓ところどころ」とともに春陽堂刊の『四篇』に収められ、出版された。 == あらすじ == 三重吉〔漱石の門弟である鈴木三重吉と考えられるが、作中にはフルネームの記載はない。〕に勧められて、文鳥を飼うことにした主人公が最初は世話をし、文鳥の姿に様々な感慨を抱くが、小説を書くのに忙しくなって、世話を怠るようになると、「家人(うちのもの)」がかわりに世話をするようになった。主人公が気のすすまない用事で2日ほど文鳥をかまわなかった時、文鳥は死んでしまう。主人公は家政婦〔原文では「小女(こおんな)」「下女」と複数の表現が使われている。〕を呼ぶと、書斎の座布団の上に置いた文鳥の亡骸を持って目の前に放り出し、「餌をやらないから、とうとう死んでしまった」と言いながら彼女を睨みつけたが、相手はうつむいて黙ったままだった。主人公は机の方へ向き直ると三重吉へ端書を書いた。「家人(うちのもの)が餌をやらないものだから、文鳥はとうとう死んでしまった。たのみもせぬものを籠へ入れて、しかも餌をやる義務さえ尽くさないのは残酷の至りだ」という文面だった。三重吉からは文鳥は可愛想な事を致しましたとあるばかりで家人が悪いとも残酷だとも書いてない返事がきただけだった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「文鳥 (小説)」の詳細全文を読む
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